社畜と猫
工場で働く社畜のワラスボは、いつもと変わらぬ日々を送っていた。 日中は家にいることが多く、夜勤明けにはひとりで近くの公園を散歩することが日課となっていた。
そんなある日の夜勤明け、ワラスボは何となく気分が落ち込んでいた。思わず、口笛を吹きながら公園を歩き回っていた彼の前に、1匹の猫が現れた。
その猫は、しばらくワラスボのそばを離れなかった。不思議な感覚にとらわれたワラスボは、猫を抱き上げて帰宅した。
夜勤明けの日は、猫を抱えて公園を散歩することが彼の楽しみになった。 周りの人からは「猫好きの変わり者」と噂されるようになったが、ワラスボにとっては、猫が心の支えとなっていた。
とある日猫はいなくなった心配したワラスボは、夜勤明けに公園に走ったが、どこにももいなかった。彼はしばらくの間、猫のことが気になって仕方がなかった。
数日後、ワラスボは猫が自分の家の前で待っていたことに気づいた。彼は猫を抱き上げ、嬉しさのあまり涙がこぼれた。その瞬間、ワラスボは猫が自分にとって何よりも大切な存在であることに気づいた。
以来、ワラスボは猫と共に生活をするようになり、猫がいない日は寂しさを感じていた。しかし、彼は猫との時間を大切にし、毎日を楽しく過ごしていた。